• テキストサイズ

Tell My World 【ヒロアカ 爆豪勝己】

第2章 初恋は、0と1の境界線上で


「……んんっ!? ……っ、ぁ……」


初めて触れられる、粘膜の熱。
絡みつく舌の動きに、脳が痺れ、指先までが自分のものじゃないように震え出す。
彼女にできるのは、ただ彼の逞しい身体にしがみつき、嵐が過ぎ去るのを待つことだけだった。
爆豪は、彼女の微かな震えを敏感に感じ取っていた。


(……嫌がってねぇか? ……怖がってねぇか?)


熱に浮かされながらも、どこか冷徹に彼女の反応を確かめる。
けれど、彼女は逃げない。
それどころか、震えながらも必死に彼を受け入れようとしている。


「…………っ、……はぁ」


その健気さが、爆豪の独占欲をより一層激しく突き動かした。
嫌がっていないことを確信すると、彼はさらに深く、逃がさないように彼女の口内を蹂躙していく。

吐息も、音も、意識さえもすべてを奪い去るような、情熱的で切ない口付け。
ようやく唇が離れたとき、二人の間には銀色の糸が細く伸び、夜風に溶けた。


「……っ、……ぁ、……っ」


エミリアは呼吸を整えることもできず、その場に膝から崩れ落ちそうになった。
全身の力が抜け腰に力が入らない彼女を、爆豪は素早く察し、細い体を抱きしめるようにして支えた。


「……おい。……しっかりしろ」


耳元で囁かれる低い声。
爆豪は彼女を腕の中に閉じ込めたまま、覚悟を決めたように瞳を覗き込んだ。




「……もう、逃げねぇ。……テメェがどこの誰だろうが、関係ねぇ。俺は、……テメェが好きだ。バーチャルとか、そんなもん抜きにして、俺の隣にいろ」



ストレートな彼らしい無骨な告白。
エミリアの胸は、歓喜で張り裂けそうだった。
ずっと一人で誰にも見つけてもらえなかった自分を、彼は見つけ、愛してくれた。



(……嬉しい。……私も、好き……っ)



けれど、言葉が喉の奥でつかえて出てこない。
現実の自分を思い出す。
自分は世界中に知られた歌姫。
もし、彼が「現実の私」を知ったら?
この優しい時間が現実の壁に壊されてしまうのが、怖くてたまらかった。



/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp