Tell My World 【ヒロアカ 爆豪勝己】
第2章 初恋は、0と1の境界線上で
(………え?)
視界が彼の顔で塞がれて、驚きで声も出ない。
逃げることも、瞬きすることさえ忘れていた。
ーー真っ直ぐに、吸い込まれるような熱を湛えた彼の瞳。
「……んっ、…………」
唇に熱くて、
柔らかい何かが触れた。
目の前には、至近距離で閉じられた彼の睫毛。
生まれて初めて、誰かに触れられた。
現実(リアル)でも、
バーチャルでも経験したことのない衝撃が、
心臓を直接掴まれたような甘美さとなって全身を駆け巡る。
人生のすべてを歌に、
ステージに、
そして孤独に捧げてきた私にとって、
それは未知の、あまりに暴力的なまでの熱だったーー。