Tell My World 【ヒロアカ 爆豪勝己】
第2章 初恋は、0と1の境界線上で
「……本当に、意地悪ですね。……でも、そんなBLASTに、これ」
彼女が手元で操作すると、BLASTの視界に桜色の小さな電子チケットが浮かび上がった。
「……あ? なんだこれ」
「来週、『ツクヨミ・レルム』て大きな花火大会があるんです。それの、特別観覧席のチケット。……あなたを誘ってもいいですか?」
「…………」
「昨日の天空城は、仕事をする私の場所でした。でも、来週の花火は……ただの『私』として、あなたと一緒に見たいなって」
真っ直ぐな、けれど少しだけ不安げに揺れる瞳。
BLASTはチケットを指先で弾き、ふん、と鼻を鳴らした。
「……あそこは和風の街だろ。酒とメシは期待できそうだな」
「……それ、受けてくれるってことでいいんですか?」
「あぁ。……置いてかれたくなきゃ、遅れんじゃねぇぞ」
「ふふ、はい! 約束ですよ、BLAST」
水面に反射する光が、彼女の笑顔を優しく照らす。
祭典の終わりは、二人の新しい約束の始まりだったーー。