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夫が子供を連れてきました【呪術廻戦 五条】

第1章 京都にて


「当主になるわ、教師になるわ、結婚するわ、で忙しい男だな、五条は。」
「歌姫なんか置いていくくらいさっさと進んじゃうよ僕は。」
「“僕”ーー?気持ち悪いっ。何いい子ぶってんのよ。」


高専卒業後、“俺”から“僕”に変えてから歌姫と五条は初めて会っていた。
傑に言われて変えた一人称。

五条は軽く口角を上げた。


「まぁ、とーしゅだからね。」

少し昔を思い出すような、軽く切なさを含めた声で五条は言った。



「で、そのとーしゅ様は奥様とはいかがですの?」


嫌味ったらしく丁寧な言葉で歌姫は言った。


「…会ってる、かな。たまに。」
「なんかすごい人らしいじゃない。てか、たまに?あんた新婚のくせにたまにしか会ってないの?」


五条は答えなかった。

五条家へはほぼ帰っていなかったからだ。
妻にあったのは、式の時と正月やなにか五条家で集まりある時だけで、しかも人が周りにたくさんいたから、会話という会話はあまりしていなかった。
それも業務的なことばかり。


「家同士の繋がりなんてそんなもんなの?」
「さぁ、結婚初めてだし。」
「…はぁ。あんた旦那でしょ?しっかりしなよ。」
「はいはい。」


「奥さんは五条家の本邸でかなり活躍してるって噂で聞いたけど。」
「…ふーん。初めて聞いた。」


五条の態度に歌姫はまた大きなため息をついた。
自分の妻への関心の無さには、呆れて同情すらした。

そもそも目の前の五条悟という男へ嫁ぐということさえ、同情しているというのに。と、歌姫は思った。


「活躍って何。家いるだけでしょ?」



五条の一言に歌姫は心の底から軽蔑を含めた表情で見つめた。


「ほんっと最低な男ね。」
「……?」


「五条家の本邸を任された主人でしょ?奥様は。」
「僕の両親がいるじゃん。」
「いやいや、現当主は五条、アンタなんだから、それなら家のことは女主人である奥様が任されるに決まってるじゃん。」


そうなの?と言うふうな表情の五条に対し、歌姫はわざとらしく大きなため息を吐いた。
呪術界に関しては五条は色々してるが、自分の家に関してはさほど手を出していない。



「五条家の本邸にいったいどれだけの人が住んでると思ってるの。その中で当主の嫁としての重責を背負って肩身の狭い思い、してるんじゃないの?」


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