第2章 めまい
「…?」
少し下を見て震えるに、五条は首を傾げの顔を覗き見ようとした。
いつもにこにこ笑うと違う。
どんな時も気を回し、先に動くと違う。
「少なくとも半年。」
「え?」
「半年もあの小さな子供たちだけで過ごしていたんですか?」
「ちゃんとお金は渡してたって。」
は何かを言いかけぐっと我慢するように口を閉じた。
怒鳴りつけるのを我慢しているようだった。
相手は当主。自分の主人だと自分に言い聞かせていた。
「津美紀はご飯作れるって言ってたしさ、家電とかも揃ってるようだし、恵も大丈夫って。」
「周りの大人たちが何もしなかったらそう言うしかないでしょう。“大丈夫”ってーー…、信用できる大人が誰もいなかったら。」
は立ち上がり、襖を勢いよく開けた。
いつもなら座ったまま指先で優しく開けるが、立ったまま乱暴に襖を開ける様子に五条は驚いた。
「山田さんと内山さんを呼んでくれますか?」
少し大きな声でがいうと、奥の方から返事が聞こえた。
「?」
「お呼びですか?奥様。」
「山田さんには確か小学低学年のお子さんいましたよね?」
「はい。」
「今の学校事情を詳しくあとで教えてくれる?子供のサイズや学校で必要なものとか。よかったら、使ってない服とかもらえると嬉しいのだけど。」
「わかりました。うちの子平均より大きいので、たくさんあげられますよ。」
「ありがとう。女の子と男の子と両方お願い。下着とかの大きさも私にはわからないから買ってきてくれる?」
「はい。」
「…ーーー?」
は、後ろの五条を無視してどんどん話を進めて行った。
「内山さんは今日の夕飯の献立を伝えてきてくれる?味薄めで子供が喜びそうなものを2人分追加で。そのあと帳簿をもってきてくれる?」
「わかりました。」
「ねぇ。」
「悟さまは少し黙っててください。」
にこっと笑うに五条は怒った時の夏油を思い出した。
あいつも怒ると目を細め怒るタイプだったと。