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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第26章 生活編


「あ、ヴィクトル。ちょっと乾杯しない?」
「いいね、しようか」

リビングに戻ると、あなたが夏用のカクテルをグラスに用意してくれていた。

避難がきっかけだったとはいえ、もう一緒に生活を始めて一週間以上が経つ。

帰る時間を気にせず、二人でこうして夜を過ごせることは、互いの心をいつでも温かく灯していた。

「あのね。ちょっと話があるんだけど」
「え? うん、なに?」

ヴィクトルがドキリとし、グラスをそっと机に置いて向き直る。

思わず観察しようとしたところ、あなたの表情が緊張気味になり、指先を落ち着かない様子で絡めていた。

「実は……入籍の日なんだけど」
「……ああ! そうだね、まだ決めてなかったよね」

彼の声がやたらと大きく響き、あなたはくすりと笑う。

「うん。ヴィクトルは私に合わせてくれるって言ってたけど、やっぱりヴィクトルの仕事のほうが優先したいなって私は思ってて。でも、もしかしてこっちから提案しても大丈夫なのかなって」

もじもじしながら、言葉を選んでいるあなたを見ていると、彼はぐっと胸がときめく。
話の途中なのに腕を伸ばし、優しく彼女の手を握った。
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