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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第25章 実家訪問編


「遅くてごめんね、ただいまー」

夜遅くになり、あなたは二階の自室へ帰ってきた。

先にシャワーを浴びたヴィクトルは、シングルベッドに横たわっている。

頭を手で支え、肘をついて見上げられて、あなたは強い違和感に包まれた。

「うわっ」
「どうしたの名無しちゃん」
「だって、ヴィクトルが私の小さいベッドで寝てる⋯⋯」
「はっはっは! まだ慣れないのかい」

今日一番の笑い声が響き、あなたも顔がにやける。
起き上がった彼の隣に行儀よく座った。

「うーん。なんか変な感じ。ここ、私が生まれた時から使ってた部屋だからね、こじんまりとした。ヴィクトルは大丈夫なの? 驚くほど狭いでしょ。まるでウォークインクローゼットだよ」
「おいおい、そんなことないよ。俺はねえ、なんだかドキドキして落ち着かないんだ。君がここで生活していたのかって思うと⋯⋯」

彼は淡い色の壁紙や、薄いパステルのカーテン、女の子らしい机と小さめのソファなどを、ゆっくりと見渡す。

「やっぱり少し緊張するな。俺が入っていいのかっていうね」
「ふふふっ。なにそれ! いいに決まってるでしょう、彼氏なんだから。もうすぐ旦那さんだけど」

あなたは彼の腕に手を絡ませ、笑みを向ける。
そのまま互いの顔は近づき、口づけをかわした。

途端に静かになり、唇が触れ合う音だけが響き始める。

「⋯⋯ん、んぅ⋯」

吐息がもれ、あなたのほうが体を寄せていく。
全部に安心して、気が急いているのだ。
この部屋にいることも、抑えていた気分を熱くさせた。

「ヴィクトル⋯⋯」
「⋯⋯名無しちゃん⋯⋯あぁっ⋯⋯まっ⋯⋯」

珍しく彼の抑制的な声が聞こえたため、あなたは色っぽい眼差しで瞬きした。

「なあに⋯?」
「いや、ちょっ、だ、だめだ」
「なにが⋯?」

あなたの瞳は彼しか映しておらず、触れ合いたい気持ちにとろけそうである。
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