• テキストサイズ

美オヤジを誘って囲われて救われる話

第25章 実家訪問編


「わかります。彼女はすごく優しい子です。だから、俺もそういう感情を見逃したくないし、そばで守りたいって思うんです」

ストレートに告げると、横からのじっとした視線を感じた。

「よく見てるんだな、あの子のことを」
「⋯⋯はい。ずっと見ていたくなる人ですから。そうしなければいけないとも思ってます」

ヴィクトルが熱い思いをこめて告げると、父の穏やかな顔は、ふっと安心を得た様子だった。

「ヴィクトル。俺はな、正直、二人の関係を心配していた。年の差とか、あの子の性格とか、色々考えたよ。⋯⋯でもさっきの泣きそうな顔を見て、君のことを本当に好きなんだと感じた。まるで子供の頃を思い出したんだ。ああいう顔を君に出せるってことは、心を許してるんだろう」

つれづれと語るステファンの大きな肩は、寂しげでもなく、感慨深さをにじませている。

「もちろん、それだけじゃないぞ。君の人となりは、だいたい分かった気がするよ。職業柄、若い世代とも接するんだが、君はいいやつだ、ヴィクトル」

飾り気のないその一言に、彼の正直な気持ちが集約されている。

ヴィクトルはおのずと心が温まり、膝の上に置いた手に力がこもった。

「ありがとうございます、ステファンさん。……俺も至らないところがたくさんあると思いますが、でも、名無しさんのことは、自分の一生をかけて守っていきます。お約束します」

それは軽い言葉ではなかった。ヴィクトルが背負っている想いそのものだ。

ステファンは彼の肩を優しく叩く。

「ああ、頼んだよ。とりあえず、長生きしてくれよ」
「はい。必ずそうします」

固く受け取ったヴィクトルに、答えが気に入ったステファンは笑った。
二人の間には、すでに共通する男同士の空気感が漂っていた。
/ 395ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp