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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第24章 対面編


しかし、この日はまだ少し続きがある。

母達は久々に楽しく外で飲んだせいか、結構な酔いがまわっていた。

「あれっ、こんなに頼んだっけ? ちょっと二人とも、大丈夫?」
「へーきよへーき、私達の底力こんなもんじゃないわよ。ねえエレーネ、今日うち泊まってくでしょ?」
「うん泊まるー。ニコラス君迎えに来てくれるんだっけえ?」
「いやキャンプ行ってるって言ったでしょ! はははは」

まるで若い頃に戻ったかのように、母とイリスは笑い声が止まらず盛り上がっていた。

あなたは介抱しながらも、ヴィクトルと目を合わせる。

「これ、帰れるのかな、この二人。なんかやばくない?」
「うん⋯⋯そうだな。ちょっと心配だな。イリスさん、そろそろタクシー呼びましょうか?」

夜も更けてきたため、あなたとヴィクトルは彼女達の状態を見てお開きにしようとする。

だが二人はまだ飲み足りないらしく、「まだ大丈夫よ!」と言い張り、完全に陽気なままで、しかし時折ふらついてたりもした。

「ヴィクトル、ごめんね。この二人まさか今日もここまで飲んじゃうとは」
「大丈夫だよ、きっと相当楽しんでくれたんだろう。でもどうしようか、送っていったほうがいいと思うな」

そう言ってくれたヴィクトルと一緒に優しく店を出ようと促そうとするも、うまくいかない。

「お母さん、お父さん心配するよ、今日のこと知ってるんだよね?」
「えぇー? 知ってる知ってる。なんか気になってるみたいで今日は家にいるわよ」

あっけらかんと言われてあなたは考える。

ここは都市部で、郊外の実家からは車で40分ほどの場所だ。

あなたはイリスの家の住所は知ってるが、今の家には行ったことがない。

「うん、やっぱりお父さん呼んだほうがいいかもしれない。来てくれるはずだよ、心配性だし」
「⋯⋯えっ、呼ぶ? お父さん?」

隣のヴィクトルは一瞬身構えた顔になり、明らかに緊張が走っていた。

だが彼も、この場の状況とあなたの真剣さを受け、しっかりと覚悟を決めた面持ちに変わる。

「よし、ステファンさんを呼ぼう。そのほうがいいと思う、二人も安心するだろうし。名無しちゃんもだね。もちろん俺もちゃんとご挨拶したい」

あなたの肩をそっと支え、頼もしくヴィクトルが言ってくれた。

だからあなたも頷き、意を決して父に電話をかけることにした。
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