第22章 出張編
彼のがらんとしたマンションに帰ってからは、あなたのほうが勢いを増してしまった。
二人とも先にシャワーなんてことは考えられず、玄関からキスが始まり、いつの間にか寝室へなだれこむ。
せき止めていた愛があふれだすように、二人はそこで体を重ねた。
「んっ、ヴィクトル、はあ、もっと愛して」
「ああ、名無しちゃん、君だけだよ、君しかいらない」
あなたは裸で彼の上になり、大胆にもたわむ胸と同じく腰を揺らす。
額まで汗ばみ、彼のがっちりした手に支えられ、安心してゆだねていた。
「あ、あぁっ、もういく、イキたいよ、イかせて…っ!」
ずっと欲しかった彼のものを受け入れ、うわごとのように乞う。
ヴィクトルは腰を深く突き上げて何度もあなたを導いた。
ぎゅっと手を握り、指を絡ませ、二人の視線ももう離れずにつながっている。
「……んん……好きだよヴィクトル……どこにも行っちゃやだ……」
彼の上で果てたあなたは、広く大好きな胸板に倒れこみ、甘えた声で願う。
すると長い髪が優しく梳かれて、頭をそっと包み込むように抱きしめられた。
「どこにも行かないよ。ずっと名無しちゃんのそばにいるからね」
彼の指先が肌をすべるたびに、体に息吹が芽生えるようだった。
愛がじわりと全身をかけめぐり、あなたはようやく再びきちんと、呼吸ができる気がしていた――。