• テキストサイズ

美オヤジを誘って囲われて救われる話

第19章 忘年会編


「人が多いとこはあんまり行かないから大丈夫だよ。それに、ヴィクトルがいるから安心しきってるだけだって」

そう流暢に告げるものの、彼の悩ましい瞳に捕らわれる。

「本当⋯? もちろん俺はいつもそばにいるよ。⋯でも、あんまりってどういうことだろう。君もクラブとか行くの?」
「⋯⋯えっ? クラブ!?」

そこだけ大声で反応すると皆が一瞬振り返った。あなたは慌てて首を振る。

「えええええっと、そんなことは、ななななっ」
「ちょっと、そこまで動揺する君は見たことないよ」
「なになに何の話ぃ? クラブがどうしたの名無し〜」

いつの間にかそばに来たセリアが、丸眼鏡をくいくい動かして首を突っ込んできた。
ヴィクトルは心配の種が一度生まれれば、確かめたくなる性分である。ことあなたに関しては。

「あ〜、そういうことか。実はですねえヴィクトルさん。年に2回ほど女子会があるんですよ。場所はクラブですけど、私達は真面目グループなんでおかしなことは一切しておりません!」
「そ⋯そうなのかい? 女子会は楽しそうだね。俺も行動を制限しようとかじゃないからね」

彼はすぐに理解してくれたが、そこにエリックもそばに寄ってきた。床にぺたりと座る彼女の隣に腰を下ろす。

「クラブなんて行くの? セリアちゃん。どこ? 誰と?」
「えっ? いや急にどうしたのあなた。酔ってる?」

普段から落ち着いたエリックだが、彼もまた酒で本音が出やすいのか、セリアに顔を寄せて尋ねていた。

急遽窮地に立たされた若い娘二人のことを、このトラブルメーカーが聞きつけないはずもない。

「なになに? 面白そうなことになってない? 誰と誰がクラブに行くの? 俺も行くぜー!」

一番飲んでいる陽気なマックスがビール瓶片手に叫ぶと、場を察したクリスとアンドレイが制止した。

「お前は入るな、マックス」
「なんでだよ! クラブといったら俺だろうが、なぁお前もだよなクリス!」
「いやちょっと、僕もふしだらな仲間みたいに入れないでくださいよ」

そう口をすべらせたクリスが、あなた達をふと見やった。
/ 395ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp