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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第17章 実家編


その日、ヴィクトルがあなたのアパートメントに来てくれた。クリスマスはお互い実家に帰っていたので、会うのは数日ぶりでも話が弾む。

1LDKだが広めのリビングで、白い家具でまとめられた女性らしい空間だ。
二人はゆったりした部屋着で中央のソファに座り、くつろいでいた。

「はい、これ俺の親から名無しちゃんにおみやげ。お菓子と紅茶だね。地元の特産品なんだ」
「わあぁ、どうもありがとう! 可愛いセットだなぁ〜お礼伝えてね」

彼の母のクレアとは面識があるが、二人ともまだ付き合いの短い自分に親切にしてくれて、深く感謝の念が湧く。

「婚約のこと、お話したの? 大丈夫だった?」
「うん、すごく喜んでたよ。俺には「しっかりしろ」攻撃がすごかったけどね」

緩やかな黒髪をかきあげて苦笑する彼に、あなたも安心しつつ微笑む。

彼の両親の応援にとても嬉しくなったが、二人の年齢差から自分や親のことを変わらず気遣ってくれているようだ。

だからあなたはここぞとばかりに、ヴィクトルにも両親からの贈り物を渡した。三人ともお酒が好きなこともあり、箱入りの地元の蒸留酒である。

「えっ、俺にも? 本当にもらっちゃっていいのかな、すごく美味しそうなウイスキーだ。どうもありがとうございますってお礼を伝えてくれるかい」
「うん、もちろんだよ!」

彼は喜びと恐縮が混ざり合った様子だったが、やがてあなたを真面目な表情で見つめ始める。

「ところで、家で大丈夫だったかな。名無しちゃんがご両親とお話してくれてたんだよね?」
「そうなんだ。二人とも心配してくれててね、お母さんはすごく応援してる感じなんだけど、最初お父さんが――」

あなたはオブラートに包みながらも、父の懸念や心配事などを正直に話した。

「私の引っ込み思案な性格よく知ってるから、自分の気持ち言えないんじゃないかって思ったみたいなんだ。でもちゃんと私達の安心できる関係性とか話したし、分かってくれたよ。まあ会って確かめるとか言ってたけど」

はは、と重くならないように説明すると、彼の真っ直ぐな瞳はじっくり聞いてくれていて、深く相槌を打っていた。
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