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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第17章 実家編


「⋯⋯仕方ないな。会うことにしよう、そのヴィクトルとかいういい年した男にな」
「ほんとっ? ありがとうお父さん! でもそういうチクチクするのやめてね、優しい態度にしてね」
「最初から注文が多いな⋯⋯わかったよ。努力するよ」
「ほんとう? まあいいけどさ」

あなたはようやくほっと胸の中のつかえが取れてきて、明るく父と話すことが出来た。
でも父は最後にこんなことも付け加えてきた。

「まああれだ。お前にほんとにふさわしいのか、俺が見極めてやるからな。安心していいぞ名無し。それから結婚するかどうか決めればいいんだから」
「いやすることはもう決まってるんだってば。見極めるとかさ、セリアちゃんみたいなこと言わないでよお父さん」

あなたがつっこむと、父は「あの子面白いよな。もう会ったのか? なんて言ってた?」と普通の調子で笑いかけてきたので、そこもこっそり安心した。

そしてちゃんと親友も認めてくれて、応援してくれていると教えておいた。

こうして父との問題は嵐のようにやって来て、ひとまず目の前からは去ってくれた。

ヴィクトルを実際に紹介するときも緊張するだろうが、むしろ会ってからのほうが両親は安心するだろうと、あなたは前向きに想像していた。





家の中はほとんど普段の空気に戻り、一安心だ。あなたは家族と喋ったあと、自室へ戻ってきた。

壁を背にしてベッドに座り、スマホを触る。今は夜9時でヴィクトルは何してるのか気になった。

二人とも朝夜に1日2往復ぐらいのやり取りをするが、ちょうどヴィクトルから返信が入っていた。

『名無しちゃん、昼食楽しめたかな? たくさん食べてご両親とゆっくり過ごしてね。俺はもう家に帰ってきちゃったよ。これから映画でも見て寝るか。早く君に会いたいな。おやすみ☺️愛してるよ』

彼の素直なメールにあなたの顔はにやける。でも同時にとても驚いた。
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