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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第17章 実家編


半年間だが同棲までして、何も言わず別れたことに悪い気持ちはある。
だがそれと元カレとの衝突は別の話だ。

「元気そうだね。私も元気だから。気にしないで。じゃあね」
「いや待て。⋯⋯悪かったって。より戻そうとかじゃないから。お前に謝りたかっただけだ。ひどい言葉言って悪い。最低だったな。最後に浮気までして」

彼の口調はふざけておらず、声のトーンは低く内省的に聞こえた。
あなたの心はざわつき、静かに喉を鳴らす。

「⋯⋯わかったから」
「本当かよ。⋯⋯まあいいや。だから謝りたかっただけでさ。⋯⋯あのおっさんと続いてんの? もう別れた?」
「⋯⋯は? 関係ないでしょ」
「いやあるだろ? だからさ、友達関係には戻れるんじゃね?」

若者らしく緩い服装の彼は腕を組み、あなたに首をかしげて微笑みを浮かべた。

あなたは心の中で湧き上がる反発心を抑えるのに必死で、どう返してやろうかと胸の底が破裂寸前だった。

元カレの前に立っているだけで、同じ空気を吸っているだけで、思い出すのだ。
うまく性行為ができずに「なんでまだ出来ねえんだよ」となじられ、ため息をつかれたこと。

最初深刻に悩みを告げたら、病院で処置してもらえばいいんじゃね?と笑いながら言われたこと。

当時は自分にも申し訳なさがあり、何度も自己嫌悪に陥った。体がおかしいのだと絶望した。
一生このままで好きな人と結ばれないのだと悲しんだ。

でも今は、この男と出来なくてよかったと思っている。
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