彼女は七海に幸せになってほしい 【呪術廻戦 七海 R18】
第5章 彼女は七海建人と幸せに暮らしたい
日本からマレーシアの自宅へ戻った日の夕方、静かなリビングに七海のスマートフォンが震える音を立てた。
画面には「虎杖悠仁」の名前。
「……彼からです。騒がしくなるので、スピーカーにしますね」
七海が苦笑しながら通話ボタンを押すと、受話器から弾けるような元気な声が飛び出してきた。
『ナナミン!! 帰国してたってマジ!? 家入さんから聞いたぞ、水臭いじゃんか! なんで連絡くれないんだよ!』
「虎杖くん、声が大きいです……すみません、今回はさんの体調を最優先に考え、誰にも会わずに戻ることにしたんです。今はもう、クアンタンの自宅です」
『ええっ、もう戻っちゃったの!? せっかく顔見れると思ったのに! ……でも、そっか。さんの体が一番だもんな。元気? さん、無理してない?』
「ふふ、元気ですよ、虎杖くん。心配してくれてありがとう」
が電話口で答えると、虎杖は『よかったぁ!』と心底安堵したように笑った。
その屈託のない声を聞くだけで、五条が守り抜いた世界の価値を改めて実感する。
『……ナナミン。俺さ、あんたが生きててくれて、本当によかった。……またいつか、落ち着いたら絶対日本に来てよ。次は、生まれた子供も一緒にさ!』
「ええ、約束します。……その時は、また一緒に美味しいものでも食べに行きましょう。貴方も、無理をせず。自分自身の人生を、大切に歩んでください」
『おう! 任せとけ! じゃあな、ナナミン、さん! 元気でな!』