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咫尺天涯 ―遠い恋―【保科宗四郎】

第2章 鏡の花、水面の月


数分後、やっと返信が着た。"離れろ"、それだけ。なんやこいつ、乃愛ちゃんのこと、ちゃんと好きなんやないの。まあでも、女の子のことこないにボロボロにする男は、許せへんよな。

次々とメッセージを送っていった。"泣いとったで"、"お前、痛いことしかしてないん?"、"俺なら痛くないことしたるって言うたから"、"乃愛ちゃん、言っとったで。痛くないことして欲しいて"、"乃愛ちゃんが素面の時言うてきたら、応える"。

雑魚四郎、どうする?送る度にすぐに既読がつく。でも、返信は来ない。焦っとるんやろうな。好かれとると慢心しとった男はな、1回地獄見なあかんねん。

やっと着た返信は――"抱いたら斬る"、それだけだった。"雑魚四郎が?"と返すと既読がつかなくなり、ブロックされたのだと悟った。

「乃愛ちゃん、君――愛されとるで。よかったな」

髪を撫でると、だらしなくへにゃっと笑った。

ただな…それが伝わってなかったら、意味ないで。俺は拒むことをしない。やから、もし俺が乃愛ちゃんとしたら、乃愛ちゃんが求めたことなるんやで、宗四郎。
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