第5章 愛を執り、染まる
タオルを置いて戻ってきた宗四郎は、ゆっくり私の上に覆い被さって、額にキスをする。下りていき唇に口付け、額を合わせて見つめ合う。
「……乃愛、もう痛ない?ずっと痛かったんやろ?ほんまごめんな」
隣に肘をついて茂みを撫でながら見つめてくる。頷いて胸に擦り寄ると手が離れて、優しく抱き締められる。裸のままで肌と肌が吸い寄せ合う。宗四郎の温度が気持ち良い。
「ほんとは痛い……」
「えっ、どこら辺?」
目の前の胸に口付けて見上げる。宗四郎が近くにいるだけで……宗四郎のことを考えるだけで、胸が痛い。昔からずっと…。
頬を無でた宗四郎の手を取って、そっと胸に触れさせた。「ここ」と痛い場所を教えると、宗四郎は首を傾げる。
「どんな風に痛いん?」
ニヤニヤしながら聞いてきて、指先でスー…っと肌を撫でる。
「……きゅうきゅうして、バクバクする…」
「へぇ……ほな、ちゃんと診なあかんな」
脇の下に手を差し入れて胸まで下がり、何度も口付ける。擽ったくて身を捩ると、背中に手が周り、押さえるように肩を抱き締められる。いつの間にか吸い始めて、チクッ、チクッと甘い痺れがじんわり広がり、熱を持ち始めた。
額を付けて肩を震わせる宗四郎を見る。どうして笑ってるの?息がかかって擽ったいから、そこではやめて欲しい…。
「……めっちゃ聞こえる。こりゃあかんわ……僕じゃ治せへん。もっと酷なってまう」
そりゃあ、宗四郎のせいなんだから、宗四郎が治せるわけない。また上がってきて、「かわえ」と呟きながら頬に口付けられる。肩を竦めると髪を撫でて背中に下り、ぽんぽんと優しく叩いた。
「寝よか。おやすみ」
細い目を見つめて返し、隙間がなくなるくらいくっついて目を瞑った。こんなにも温かいのは、初めてかもしれない。