第2章 鏡の花、水面の月
応援要請から1ヶ月程経ち、第6部隊にも慣れてきた頃、あの新人のアピールを掻い潜り……いや、逃げてきて保科隊長に捕まる。
「あ、乃愛ちゃん。明日、非番やんな?ちょっと話さへん?」
口元で拳を握り傾ける。飲み行こうと誘われている。少し考えた。二人きりはさすがにダメだと思ったから。すると保科隊長は、副隊長や小隊長たちも一緒だと笑う。
それなら…と頷いて準備をしに部屋に向かった。先にシャワーを浴びてしまおう。着替えの準備をしてから少しスマホを確認した。副隊長からメッセージが着ていて開く。週1程度で連絡が来るので、なるべく返していた。
"この前の隊員に誘われたんやけど、断ったで"……なんの報告なのだろうか。いちいち言わなくていい。どうせ、隊員以外としてるんだろう。"そうですか"と返してシャワーを浴びた。
部屋から出ると、保科隊長が壁に背を預け待っていた。慌てて謝り近寄る。
「ええで。行こか」
「はい」
少し小走りでついて行くと保科隊長は、歩幅を狭めて歩いてくれた。