【チェンソーマン】先輩、私はそっちじゃない〈早川アキ〉
第2章 あなたの領域
涙が溢れてきて、声を上げて泣いた。
先輩はただ、髪を撫でてくれていた。
「脱がすぞ」
私が何も答えなくても、先輩は制服を脱がせていく。
先に下を脱がせて、抱き起こされてからボタンが外れたジャケットやシャツを脱がされた。
先輩も服を脱ぎ、またキスをして抱え上げられる。
膝で先輩の脇腹を挟み、首に回された腕をそのままぶら下げる。
「先輩、私もう…先輩のバディじゃないですよ」
「バディとか関係ないだろ」
また静寂が私たちを包む。
浴室に入った先輩は、お湯を大量に零しながら湯船に浸かる。
お湯の柔らかい温かさが私を包んだ。
先輩の膝の上に座る私の頬を、濡れた手で撫でる。
親指で優しく目元を撫でられると気持ちよかった。
そのまま引き寄せられて、唇を重ねられる。
ここに来てから、何回キスをされただろうか。
バディからのキスは最期に1回しか出来なかったのに、先輩からのキスは受け入れてしまう。
苦しさに紛れて溢れ出る想いは、確かにあの時からの想いだった。
ただ、先輩の温度が私の身体に溶けていく。