【チェンソーマン】先輩、私はそっちじゃない〈早川アキ〉
第2章 あなたの領域
「は〜やかぁわっ、せんぱ〜い!」
公安の東京本部で早川先輩を見付け、駆け寄る。
大丈夫、抱きつく勢いだったけど、そんなことはしない。
少し距離を取って向き合う。
「この前はすみませんでした…」
「あ、あぁ…別に。
それより……したのか」
なんのことかと思い、首を傾げる。
「バディと…」と呟いた先輩の声を聞いて、気にしてるのかと脈が速くなる。
でも、先輩だってバディとしてるじゃないですか。
ニコッと微笑んで手を振る。
「また!」と声をかけて、外に出ようとする。
でも、手首を掴まれて振り向いた。
「今日、来ていいぞ」
「あ……いえ!
今日はバディと約束があるので!
今度、伺わせていただきます」
先輩の顔が少し歪んだ。
どうしたのだろう…今日来て欲しいのかな?
寂しいの?
…って、先輩に限ってそんなことはないか。
建物を出て、うるさくなった胸を撫でながら待ち合わせ場所に向かった。