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愛を教えてくれた君と 【ヒロアカ R18】

第5章 誰にも言えない甘い刻印


病室に響き渡るの悲痛な叫び。
その叫びは、今の彼を呼ぶものではなかった。


「駆藤くん……っ、いや!…助けて、駆藤くん!!」

「……っ、!お前、誰の名前を……! 起きろ、!!」


付き添っていた轟は、胸を鋭く抉られるような感覚を覚えながらも、発狂せんばかりに暴れるの肩を掴み、激しく揺さぶった。
弾かれたように目を見開いたは悲鳴を上げて後ずさった。


「来ないで! 触らないで……っ、嫌!!」

「、俺だ! 焦凍だ! 落ち着け!!」

「嫌ぁぁっ!!」


必死に手を振り払い、ベッドの端でガタガタと震える。
その拒絶に、轟は言葉を失うほどのショックを受けた。
だが、過呼吸に陥りかけている彼女を放っておくことはできなかった。


「……っ、逃げるな!!」

轟は逃げようとするの腕を強引に掴み寄せ、その頭を固定した。


「ん、むぅ……ッ!?」


混乱し、叫ぼうとするの唇を、轟は自らの唇で力任せに塞いだ。
それは慈しみというより、彼女の狂乱を力ずくでねじ伏せるような、激しい口付けだった。

「……んっ、……ふ、……ぅっ!!」

はなおも暴れ、轟の胸を叩いた。


「……っ、ん…………。俺を見ろ……」

少しずつ、の抵抗が弱まっていく。
轟はそれを逃さず、今度は優しく、けれど深く舌を絡ませた。


「……は、ぁ……っ、……んっ、…」


の瞳に、少しずつ現実の光が戻ってくる。
荒かった呼吸が整い、体の震えが収まっていくのを感じ、轟はゆっくりと唇を離した。


「……焦凍、くん……?」

「ああ。……俺だ。焦凍だ」

呆然と自分を見つめるを、轟は折れそうなほど強く抱きしめた。
今度は、彼女が逃げ出すことはなかった。


「……もう大丈夫だ。俺が、怖いものは絶対に近寄らせねえから……」


轟はを腕の中に収めたままその体温を感じ、震えが収まるのを待ってから、静かに、だが逃げ場のないトーンで問いかけた。


「……。落ち着いたら、話してくれないか」

「……何を?」

「お前がさっき、泣きながら縋っていた名前……『駆藤』っていうのは、誰なんだ」



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