第5章 誰にも言えない甘い刻印
検査の結果身体に異常は見られず、はその日のうちに帰宅を許された。
自分の部屋のベッドに倒れ込むと、太ももの内側に残る彼に激しく暴かれた時の微かな違和感が、昨夜の出来事が夢ではなかったことを突きつけてくる。
(……どうしよう。お母さんたちには、絶対言えない……)
ナカに何度も熱く注ぎ込まれたあの感覚。
愛されていると実感した喜びと、前世の影を抱えたまま彼を受け入れた罪悪感、そして現実的な不安が押し寄せる。
「……ピル、飲んでおかなきゃ」
は救急箱の奥から、以前生理痛の治療用として処方されていた低用量ピルを取り出した。
「妊娠なんてしたら、本当に取り返しがつかなくなる……」
水でそれを飲み込みながら、は祈るように目を閉じた。
(焦凍くんのことは大好き。でも……このままでいいのかな)
爆豪が救い出された安堵、捕まったAFOへの恐怖、実父であるエンデヴァーとの確執を抱える轟の危うさ、そして今、自分の身体に刻まれた彼の熱。
複雑に絡み合った感情を抱え、はシーツに顔を埋めて深く長い溜息を吐いたのだったーー。