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愛を教えてくれた君と 【ヒロアカ R18】

第1章 灰色の雨と、血の誓い


謝りながら、は準備していたスポーツバッグを肩にかける。
轟はそれを受け取ろうと手を伸ばし、自然にの荷物を持った。


「焦凍くん、自分のもあるのに」

「いい。これくらい重くない。……それより、今日はあまり歩き回るなよ。人が多いから」

「わかってるって。……ねえ、焦凍くん」

靴を履きながら、は彼の背中に問いかける。
 

「……ん?」

「もし……もし、私が自分でもどうしようもないくらい、誰かを探してたら……焦凍くんは、怒る?」


轟は玄関のドアノブを掴んだまま、少しだけ動きを止めた。
彼はが時折、自分ではない「誰か」を遠い目で探していることを知っている。
幼馴染として、一番近くでその背中を見てきたから。


「……怒らない。だが」

轟は振り返り、少しだけ目を細めてを見つめた。


「俺がそいつより先に、お前を見つける。……それじゃダメか?」

「……ふふ、焦凍くんらしいね」

「今日、俺は勝つ。親父の力(左側)は使わねえが……それでも、圧倒的に一番を獲る」


その言葉の強さに、は目を丸くした。
轟はの方をまっすぐに向き直り、その細い肩に手を置く。


「だから……他の誰でもなく、俺だけを見てろ。……お前がずっと誰を探してるのかは知らないが、俺が勝つところを見れば、そんな不安も消してやれるはずだ」

「……焦凍くん」

「約束だぞ、」

それは、幼馴染という枠を超えようとする、彼なりの精一杯の独占欲だった。
は少しだけ心を揺らされながら、「うん、応援してるね」と微笑み返した。


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