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愛を教えてくれた君と 【ヒロアカ R18】

第4章 剥落する日常、目覚める傷痕


は顔が火を吹くほど熱くなるのを感じた。
あの食堂での「公開告白」の噂だけでも居たたまれないのに、まさかA組の主要メンバーにまで、そんな風に自分の話が漏れていたなんて。


「……本当のことだ。嘘は言ってねえ」


当の本人は、悪びれる様子もなく堂々と蕎麦を啜っている。
その横顔には、以前のような冷たさは微塵もなく、愛おしい存在を自慢したくてたまらない少年のような幼さが混じっていた。


「もう……みんなが見てるじゃない……っ」

「いいじゃないか、仲が良くて! 青春だな!」


飯田の爽やかな声が周囲に響き、緑谷がクスクスと笑う。
は恥ずかしさで縮こまりながらも、轟の誇らしげな横顔を見て、胸の奥が少しだけ温かくなるのを感じていた。


「……そっか。焦凍くん、本当に二人のことが信頼できるんだね」


三人が楽しげに言葉を交わす様子を隣で見ていたは、ふと、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じていた。
かつての轟は自ら壁を作り、周囲を寄せ付けない氷のようなオーラを纏っていた。
けれど今の彼は、緑谷や飯田と冗談を言い合い、少しだけ表情を崩して笑う。


「ああ。……詳しくは話せねえこともあるが、こいつらとは……命を預け合える仲だと思ってる」


轟がさらりと言ってのけると、飯田が「轟くん、君という男は……!」と感激に眼鏡を曇らせ、緑谷が照れ臭そうに「僕らの方こそだよ」と笑う。


「よかった……。焦凍くんに、そんな風に思える友達ができて。私、本当に嬉しい」


が心から安堵したように微笑むと、轟は少しだけ意外そうに彼女を見つめ、それから優しく目を細めた。


「……お前にそう言われると、なんだか照れるな」

「あはは! 轟くん、本当にさんには形無しだね」


緑谷が楽しそうに笑い、四人の間には穏やかで温かい空気が流れる。
轟という存在を通して、はヒーロー科の二人とも少しずつ打ち解けていった。


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