第2章 恋が愛に変わるまで
午後は呪術実習で、私は何故か――悟とペアだった。この人先生でしょ…生徒だけじゃなくていいの?
「おかか!おかか!明太子!!」
「ちょ、棘…いいから」
棘が"自分たちと一緒でいい"と言いながら、ネックウォーマーに指を掛けた。悟って、生徒からの信用ないよね。
このまま棘が呪言を使ったら棘が危ないので、必死に止める。悟相手だと、血を吐く程度では済まないかもしれない。
悟に向かって行こうとする棘を後ろから抱きついて止めていると、いきなり棘が振り向いて歯を出した。
「いっ……え?」
頬を噛まれて、離れた棘は満足そうに微笑み、転がった椅子や机を直し始める。
え、ちょ…説明してよ…なんで噛んだの?
この時、棘が私の頬を噛んだ意味は今もわからない。