第3章 結ばれる緣
教室でキスをしたのはバレずに済み…バレていても、いつも通りだと思ったのか、特に冷やかされることはなかった。そして今日は、祝言の日。
身内だけで挙げようとしていたが、悟のせいでみんなも参加することに…。「みんなも棘と祝詞の結婚式行こう!」と言ったから。内緒にしてって言ったのに、あの人は本気に…。
「いつから棘くんのこと好きだったの?」
準備を終えると母が部屋に入ってきて、答えにくい質問をしてきた。棘の家での式で、狗巻家の人がメイクや着付けをしてくれた。
「いつって……初めて会った時、かな…」
「へぇ〜」
母がニヤニヤしている。「一目惚れ?」と聞いてきたので、少し考えた。あれは一目惚れだったんだろうか…いやでも、その時は好きだなんて気付いていなかった。「わかんない」と答えてやり過ごす。
「いくらー!しゃけしゃけ!すじこ!」
なんか棘が部屋の前でテンションアゲアゲになっている。障子に落ちる影が、やたらと動いていた。"俺もー!俺も俺も!好き!"って、随分と元気そうだった。思わず笑みが零れる。
…って、今の聞かれたの!?無理…これから祝言だって言うのに…顔を合わせるのに…。棘も会った時から好きだったの?