第3章 結ばれる緣
HRが終わると棘は寮に走った。スラックスを取りに行ったのだろう。その間に私は座った状態で椅子を持って立ち上がり、真希にピタッとくっついて座った。
「真希、真希ってさ…その…したの?憂太くんと…」
「あー、それなりに?なんだ、まだしてねぇのか?」
まだって…そりゃあ、付き合ってなかったんだから、するはずもないでしょ…。憂太くんが「どうしたの?」と話しかけてきて、真希が話の内容を言ってしまう。
「あれ、白鷺さんと狗巻くんって、そういう関係になったの?付き合ってないって言ってなかった?」
なんて答えたらいいんだろう…結婚するのは内緒にしてるし…。
「あ、えーっと……うん…」
蚊の鳴くような声で答え、モジモジと俯く。なんでこんな恥ずかしいのだろう。憂太くんが会話に入ってきてしまったので、真希に色々聞くことは叶わなくなった。
「やっとか」と呆れる真希と「おめでとう」と祝福してくれる憂太くんは、どうして気が合ったんだろうと不思議に思った。
そのうち棘が戻ってきて、私も自分の席に戻る。棘の特等席となった私は、肩で目を瞑る棘をドキドキしながら見つめていた。