第2章 恋が愛に変わるまで
押さえたネックウォーマーから指を離すと、棘に抱えられ、寮へと駆ける。振り落とされそうで、必死に棘の首にしがみついていた。
「棘、大丈夫だよ。私は疲れてない」
「おかか」
疲れてると言い切られてしまった。言祝(ことほぎ)を使うとすぐ疲れてしまう。もっとちゃんと体力つけなきゃな…。
寮の部屋に入り、ベッドに降ろされる。
「あり…ん……」
お礼を言おうとしたけど、指で紡ぐことが出来なかった。グイッと親指で口を開けられ、頭を抱えられる。ペットボトルを押し付けられ、水が流れ込んできた。
ゴクッと喉を鳴らすとペットボトルは離れ、親指で唇を撫でられた。棘の手はそのまま顎を撫で、首を撫でる。鎖骨を通り、その下で止まった。すぐに手を離して拳を握る。棘、触りたいの?
「……いいよ」
棘は首を傾げて少し間を空けると、首を振った。後から自分の言葉に恥ずかしくなる。私は何を言ってるんだろう。