第2章 恋が愛に変わるまで
「高菜、おかか…」
呪いを連れた人たち――呪詛師たちはいなくなったようで、棘が少し離れて覗き込んでくる。
「大丈夫、ありがとう…」
泣き顔を見られたくなくて、棘の肩に顔を押し付けた。こんなことで泣いてるなんて知られたくない。でも、棘は気付いているだろう。
少しずつ周りの音がクリアになって、呪いに囲まれていることに気付いた。すぐに涙を拭って棘から離れる。私の為に喉を枯らした棘に声をかけた。
「棘、喉辛いよね?……"治って"。棘、"私はここにいるよ"」
みんなにも声をかけて、呪いは全て倒してもらった。やっぱり私は守られる側なんだろうか…戦えない私は、みんなのサポートをするだけ。
また喉を枯らしてしまった棘に近付き、首に口付ける。"治って"と心の中で呟いた。いつもの静かな声になった棘が「すじこ」と微笑んだ。