第2章 恋が愛に変わるまで
肌を刺す冷たい風。首に巻いたマフラーを鼻まで上げた。
「すじこ〜」
後ろから包み込むように抱き締められた。温かい……5人で校内に入ろうとしていた。だが、何かが来る。棘はゆっくり腕を離して、みんなと同じように空を見上げた。
大きい鳥…呪いだ。地面に大きな足をつけた鳥は、これまた大きな嘴を開き、その中から人が出てきた。男女数人。
すぐに私たちは臨戦態勢に入った。棘が私の前に腕を出す。どうしていつも私は守られる側なんだろう。私もみんなと一緒に戦いたいのに…。
先生や準1級以上の術師が集まってきた。そして長髪の男は真希を侮辱する。大切な仲間を侮辱され、私は我慢出来なかった。足が勝手に前に出る。
「祝詞っ…動くな!」
棘の声で私は、指1本すら動かせなくなる。初めて棘に呪言をかけられた。私を守る為のものだとはわかっていた。
「祝詞、来い」
振り返って真っ直ぐ棘へ向かう。棘の声が枯れていた。私のせいで棘の喉を…。震えながら棘の腕の中に収まる。棘の肩を濡らした。
12月24日。その日に何かが起こる。守られるだけの自分が悔しくて、よく聞こえていなかった。