第19章 愛される幸せ
「…ねぇ…なんですか?」
『ふふふっ…』
ゲームをしてる和也を
ニヤけて見てるあたし。
『なーんも?』
「なに、それ…
え~…気持ち悪いんですけど~…」
一瞬、あたしを見て
和也はゲームに再び集中しだした。
『ひどいなぁ…ねぇ、こっち向いて?』
そう言って和也の顔を
こっちに無理矢理向けさせた。
そうすると、嫌そうな顔をしながらも
和也の微笑む顔が見えた。
「莉子 さん…今日どうしたの?
なーんか積極的ですね~?」
そう言って体ごとこっちに向いて
ゲームを止めた和也
『あのね?
あたしが太ってもいい?』
「え?…別にいいですよ?
愛しますから?そんなあなたも…」
不思議そうにも和也がそう答える。
だけどね?
あたし、そんなこと言えちゃうあなたが
好きなんですよ。
『ふふふっ…
じゃあ…あたしが…』
「あの」
あたしがまた何かを話そうとすると
和也が途中で遮った。
『え?』
「あなたが何を考えてるか
知らないですけど…
あなたが太ろうが…痩せようが…
整形しようがケチだろうが…
大学生だろうがおばさんになろうが…
どんなあなたも愛しますよ?」
『和也…くん…
本当にあたし幸せなの』
「え?」
『幸せ。本当に幸せなの。
今あなたに会えて人生で一番幸せなの
ねぇ…幸せ!』
そう言うと本当にあなたは…と
言いながらあたしえお暖かく抱きしめる。