第11章 幸せになります。
二宮さんが昨日
一緒に行こう。と言ってくれた。
本当に嬉しくて…
この人ならって思ってしまった。
でも、まだダメだよね?
まだ…ダメなの。
『ここです。』
そこには“中村家之墓”と書かれていた。
中村 晃、あたしの愛した人
あたしと二宮さんは
お墓の掃除をして花をいけた。
「晃さん。はじめまして。
二宮和也です。」
二宮さんは急にお墓に向かって
一礼をしだした。
「俺ね、芸能人なんですよ。
でも恋だってするし…
やらしいこと考えるし?
あなたと同じ男なんです。」
同じ男…。
そうだよね。
「莉子 ちゃん可愛いです。
あなた見る目あります。
こんな子一人にするなんて大馬鹿者です。」
目尻がつい熱くなった。
もしかしたら代わりに攻めてくれてるんだ。
「でも、俺離さない自信あります。
だから…俺に任せてくれません?
莉子 ちゃんのこと幸せにします。」