第8章 38℃のキス*nino*side
ガチャンっ…
家に着くと彼女をベッドに寝かせた。
あ…入ってしまった。
「じゃなくて…看病ですよ…」
とりあえず、体温を計るべく
近くにあった救急箱を探り計らせる。
「おっと…」
そのとき男は馬鹿だと思った。
Tシャツを捲ると黒のキャミソールが
チラッと見えてしまったのだ。
ちょっと理性を失いかけた自分。
「ふぅ~…落ち着け…落ち着け自分」
そう言い聞かせ体温を計る間、
俺は着替えを用意し、おかゆを
沸騰したお湯のなかに入れた。
だけど…なんで熱なんて…
さっきまで元気そうだったのに。