第7章 ドキドキする存在
『二宮…さん…!』
「はい?」
あたしの耳元にかかる
二宮さんの声が心地よく感じる。
全国の嵐ファンの皆さん。
誰もが二宮和也に抱きしめられたら
ドキドキしますよね?
こんな感情になりますよね?
「知ってました?
スタッフ全員もう帰っちゃったんですよ?」
『え…』
そう思って見渡すと
誰もいなかった。
「ならいいか。って思いました?」
ふふっと笑う二宮さんだけど、
図星だ。思いました。
『二宮さん…』
「なんですか?」
『あたし…』
「はい。」
『ドキドキしてますか?』
「えぇ…それはそれは…」
『二宮さん?』
「はい。なんですか?」
二人だけのスタジオに響く
二人だけの声。
『全国民分、あたし
今から二宮さん抱きしめます。』
「はは……お好きなように?」
その返事を聞き
あたしは彼に思いっきり抱きついた。
どうしよう。
彼を愛しいと思ってしまった。