第5章 手のぬくもり
「ん?何ですか?」
あたしは二宮さんに手招きをして
こっちまで来てもらった。
『ふふっ…メロンパンです。』
「…」
二宮さんは一瞬固まって
少しにこっと笑いあたしの手を握った。
『ん?二宮さん?
どうしました?』
「ふふん…
そういうことしちゃうと
二宮さん頑張りますよ?」
あたしの頭のなかには
はてなマークばかりが散らばった。
何を言ってるの?
頑張りますよ??
「翔ちゃん、マネージャー。
俺、用事思い出したから
先いっててくださーい」
「はいよ~…」
それを聞いて二宮さんは
あたしの手を引っ張って外へ連れていった。
『に…二宮さん!!?』
「黙ってついてきてください?」