第36章 あいさつ*nino*side
『ただいま~』
そう莉子 が言うと
莉子 と目と口元がそっくりな
女性が俺たちを迎えた。
「はじめまして。
莉子 の母です。」
「はじめまして。
二宮和也です。
今日はお邪魔します。」
そう一礼して、
玄関のスリッパに履き替えた。
ここからじゃん。
重要なのは…。お父さんいるんでしょ?
ガチャンッ
『あ…お父さん』
「おろろ?莉子 …
と…あ!ニノやろ!」
と顔を真っ赤にした
きっとお父さんらしきひとが
ソファーに寝転びながら俺をそう呼ぶ。
もしかして、これがだいじょーぶの答え?
「ごめんなさいね。和也くん…
うちのお父さん…緊張とかすると
いっつこうなのよ。ふふっ」
横からお母さんが俺に
そう呟く。
お父さんも…緊張してたんだよな。
あたりまえか、大事な娘さんを嫁に…
「親父~水もってきたぞ~?
ほれ、飲めよ」
「おう…」
と、そこに出てきたのは
学生服を来た男の子。
『あ、あたしの弟の健斗
まだね、可愛い高校2年生』
弟…いたんですね。
はぁ…いろいろありすぎて
頭痛いわ…!