第31章 愛する彼の…
「ママもさ?
そんな風にあいつを
好きだったのかなって…」
あいつってパパだよね?
パパをパパって呼べない
翔ちゃんに胸が痛んだ。
『…うん。きっと…
だから翔ちゃんが生まれたんでしょ?
二人が好き同士だったから…ね?』
「うん。
じゃあ莉子 もあいつの
子供ほしいの?」
そんな突拍子もない質問に
つい小麦粉を多く入れてしまった。
「何やってんだよ~…
でも好き同士なんだろう?」
『もう急に言うから…
でも欲しいかな。和也とあたしの子供
翔ちゃん遊んであげてね?』
「おぉ」
和也との未来…。
考えてもなかった。そんなこと。