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【呪術廻戦】誰も知らない

第24章 いとほし日々[中編]


二人で干すと洗濯物はあっという間になくなった。
八重は最後に干された洗濯物の間隔までも綺麗に整えると五条に向き直り頭を下げた。

「ありがとうございました。お陰様で早々に終わることができました。これで他の仕事に回せる時間が増えました」

「はは、まだ働く気?働き者だねー」

そう笑いながら言っていたのに、次の瞬間には目と声が真剣なものになった。

「じゃ、僕も手っ取り早く本題」

八重の方に手の平を突き出してきた。

「ちょーっと僕の手に触ってみてくれる?」

五条の雰囲気が変わったので何をされるのかと一瞬警戒した八重であったが、発せられた言葉は今まで通りの軟派なもので「???」と混乱を呈した。
それを五条が「いーからいーから」と窘めて、更に手の平を突き出してくる。
八重は戸惑いながらも手を差し出すと、そっと五条の手の平に自分の手の平を押し当てた。
ひんやりとした五条の温度を感じながら、これでいいのかとおずおずと五条を見上げると、五条はお目当ての昆虫を捕まえた少年のように嬉しそうに顔が綻んでいた。

「はは、君、ホント…面白いね」

いよいよ全く理解が追いつかなくなった八重に「僕さー」と五条が話し出すのだが。

「っ五条先生!こんなところで何してんのっ?」

いつの間にか五条の後ろに虎杖が立っていた。
何故だか心持ち息があがっているように見える。
五条は焦った様子など1ミリもなく、なおも八重と手の平をつけたまま「お、悠仁、おはよー」と挨拶をしている。

「あ、おはよー。えーと、八重さんと何してるの?」

虎杖の目線は完全に不審者に向けられるそれだ。
しかし、そんな視線に五条は構わず続ける。

「これ見て悠仁はどう思う?」

何とも抽象的な問いに虎杖は理解不能という顔で「んー…仲良し、ね?」と首を捻る。

「だろ?一緒に洗濯干した仲だからねー、羨ましい?」

ニヤリとそんなことを言われれば「いや…そんなんじゃ、ないけど」と虎杖が口籠る。
それに満足したのか五条は更に笑みを濃くする。

「まぁそれはさておき。ヒント!僕、術式解いてないんだよね」

「え!?」

その言葉に虎杖は目を丸くして、八重はさらに「?」を重ねた。
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