第4章 爆走!夢主の非公式弟子入り志願【炭治郎夢/ギャグ】
「じゃあ、まずはこの修行からだ。……全集中、『炭焼き』の呼吸!!」
「……え?」
「うちの実家は代々炭焼きなんだ。火の粉を避けつつ、絶妙な温度で木を焼く! この手首のスナップが大事なんだ。さあ、まずはこの原木を千本焼くところから始めよう!」
炭治郎が差し出してきたのは、刀ではなく……
特大の炭取りバサミ。
「ほら、リズムが大事だよ! 炭を返して! もっと素早く! はい、全集中!!」
……一週間後。 あたしの顔は煤で真っ黒になり、手首はスナップのしすぎで腱鞘炎。
鬼を斬るどころか、世界一美味しいバーベキューができそうな絶妙な火加減だけを習得したあたしを見て、通りがかった冨岡義勇さんがボソリと呟いた。
「……何をしている。お前は、炭職人を目指しているのか?」
「……弟子入り先、間違えたかもしれません……」
あたしの「最強剣士への道」は、香ばしい炭の匂いと共に、静かに幕を閉じたのであった。
【終われ】