第4章 爆走!夢主の非公式弟子入り志願【炭治郎夢/ギャグ】
わたしには、確信があった。
同期の竈門炭治郎。
彼はまだ「柱」じゃない。
でも、あの澄んだ瞳、あの独特の足運び……絶対に、隠れた「とんでもない力」がある!
「お願い炭治郎! あたしを弟子にしてえぇぇ!!」
「うわあああ!? さん!? どこから出てきたんだ!」
早朝。
炭治郎が顔を洗おうと桶に顔を近づけた瞬間、水面からあたしが飛び出した。
「弟子にするまで、あたしはあんたの影になるって決めたから!」
「影っていうか、それはもう不審者だよ!」
それからの炭治郎は地獄だったと思う。
彼が任務で山を走れば、木々に擬態したあたしが「弟子にしてー!」と叫びながら並走し。
彼がおにぎりを食べようと口を開けば、おにぎりの隙間から「弟子に……して……」と書かれた付箋が出てくる。
「……なぁ、炭治郎。お前の背後、ずっと視線を感じるんだけど」
同期の善逸がガタガタ震えながら指差す先。
そこには、全集中で気配を消し、壁のシミになりきったあたしがいた。
「……あれはさんだ。もう三日間、俺の三歩後ろを歩いてるんだ……」
炭治郎の頬が、かつてないほどゲッソリとコケている。
ついに耐えかねた炭治郎が、蝶屋敷の裏庭で立ち止まった。
「……わかった! さん! そこまで言うなら、俺が教えられることだけなら!」
「本当!? やったぁぁ!!」
あたしは歓喜の舞を踊った。
ついに、あの「伝説の予感」が形になる! 炭治郎は真剣な顔で、あたしに向き直った。
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