第3章 鋼の心と、優しい掌【鬼滅/子鉄夢】
「……やった……っ」
刀が手からこぼれ落ち、あたしはその場に崩れ落ちた。
するとすぐに、温かい気配が寄り添ってきた。
「すごいわ、ちゃん! 本当に、本当にかっこよかった!!」
蜜璃ちゃんがあたしを抱きしめ、自分のことのように涙を流して喜んでくれる。
「……うん。君がいなかったら、この里は守れなかった。君はもう、立派な剣士だね」
無一郎くんも、いつもの無表情な瞳を柔らかく細めて、あたしの頭をそっと撫でてくれた。
「おい……! あんた、本当に死ぬかと思ったんだからな!」 子鉄くんが駆け寄ってきて、あたしの服を掴んでわんわんと泣きじゃくる。
「でも、すごかった……。僕が作った絡繰で修行した成果、ちゃんと出てたじゃないか。……ありがとう、守ってくれて」
里の人たちも集まってきて、口々に「ありがとう」「よく頑張った」と声をかけてくれる。
傷だらけでボロボロの体。
けれど、胸の中は朝日よりも温かい光で満たされていた。
不器用な少年と、心優しい柱たち。
この絆がある限り、あたしはどこまでも強くなれる。
「……みんな、ありがとう」
あたしは最高の仲間たちに囲まれながら、昇りゆく太陽に向かって、晴れやかな笑顔を見せた。
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