第7章 『 心が揺れる音 』
《 岩田 家リビングトーク》
「BBQ楽しかったなー」
リビングのソファに座った蓮が、そう言いながら伸びをする。
「肉うまかったし」
「てか凛人、ずっと焼き係やってたよな」
「……うん」
咲が小さく頷く。
「咲、結構近くにいたじゃん」
「飲み物取りに行く時も一緒だったし」
「た、たまたまだよ」
双子は顔を見合わせて笑う。
「まあでもさ、正直分かりやすかった」
「凛人、咲のこと結構気にしてたし」
「え……?」
少し迷ったあと、咲はぽつりと呟く。
「……最近、凛人先輩、距離近くてドキドキする」
双子が同時に「おっ」と声を上げた。
「でも、嫌じゃないって思っちゃう……」
一瞬の沈黙のあと、蓮が笑う。
「凛人つよいぞー笑」
「それ、もう半分落ちてるやつ」
「ち、違うもん!」
「いやいや」
「BBQの時も、飲み物渡す時めっちゃ自然に距離詰めてたし」
「しかも咲、普通に受け取ってた」
「避けてなかったじゃん」
咲はクッションを抱きしめながら視線を落とす。
「だって……先輩だし、避けるのも変かなって」
「それ凛人が一番喜ぶやつ」
「あいつ、距離縮めても逃げないって分かったら一気にくるぞ〜」
「え……」
「マジで言うけど」
「凛人、恋愛になると結構強いからな」
「うん、成瀬は強いよ。」
「咲、覚悟しときなよ?」
「なんかあったら、私たちにいいなよ〜?」
「……うん」
咲の頬がじわっと赤くなった。