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『はつこい』
第4章 『近づく恋の音』
その日から、
ふたりの距離は、少しずつ動き出していた。
何かが起きたわけじゃない。
ただ、目が合う回数が増えて、
名前を呼ばれるだけで、心臓が一拍、早くなる。
気づけば、
隣にいる時間が長くなっていて、
その近さを、不思議と嫌だと思わなくなっていた。
それでも――
空気は、確かに変わっていた。
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