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その極上ミルクは誰のもの? 【ヒロアカ R18】

第8章 初めての寮生活


「……あ、……っ、……かつきくん……」
「……外の奴らは、俺が追い払ってやった。……怖がる必要ねぇよ」

爆豪はベッドへ戻り、震え始めた彼女を背後から包み込むように抱きしめた。

「……ごめん、なさい……。私が、こんなだから……っ、勝己くんまで変に思われちゃう……っ」
「……勝手に思わせておけ。……テメェの身体が元に戻るまで、俺が抱きしめてやるよ」

爆豪の不器用な優しさが、の心を少しずつ、けれど確実に解かしていった。



「ハイツアライアンス」の夜は更け、あちこちの部屋から漏れていた騒がしい声も、今は静寂に包まれている。
自室のベッドに横たわっていた緑谷は、天井を見つめたまま眠りにつけずにいた。
脳裏に焼き付いているのは、神野のあの凄惨な光景。
そして、今日再会したの何かに怯えるような、どこか虚ろな瞳。

中学時代、あの同級生との事件を境に姿を消した。
行方を探しても「引っ越した」という言葉だけで片付けられ、幼馴染の繋がりはぷっつりと断たれていた。

(……あんなに震えて、かっちゃんに縋って……。ちゃんの身に、一体何が……)

考えれば考えるほど、胸のざわつきは収まらない。
気づけば緑谷は、居ても立ってもいられず、上着を羽織って部屋を飛び出していた。


爆豪の部屋の隣、の部屋。
その扉の前で、緑谷は数分間躊躇した後、意を決して小さな音でノックをした。

「……はい、どなたですか?」

扉越しに聞こえた、震える細い声。

「……僕だよ、出久。……こんな時間に、ごめんね。少しだけ、話せないかな」

少しの沈黙、拒絶されるかと思ったその時、鍵の開く音がして、扉が僅かに開いた。
隙間から覗くの顔は、泣き腫らしたように赤く、どこか幼い頃の面影を強く残していた。

「……出久、くん。……勝己くんなら、さっき自分の部屋に戻ったよ?」
「ううん、かっちゃんじゃなくて、ちゃんに会いに来たんだ。……中学の時から、ずっと……心配だったから」

その言葉に、の瞳が揺れた。
緑谷は、彼女をいつも守ってくれた優しい幼馴染だ。
は迷った末に、彼をそっと部屋へと招き入れた。



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