• テキストサイズ

その極上ミルクは誰のもの? 【ヒロアカ R18】

第6章 新しい日常


は、爆豪に送られて辿り着いた学校の正門前で、一度大きく深呼吸をした。
足取りはまだ少し重い。
それでも、爆豪が「放課後、ここで待ってる」と言ってくれたことが彼女の背中を支えていた。


教室の扉を開けると、それまでガヤガヤとしていたクラスの空気が一瞬で止まった。
視線が突き刺さるような気がして思わず身をすくめたその時、視界の端から弾かれたように駆け寄ってくる影があった。


「――っ、!!」

「わっ……、あ……っ」


親友の美咲が勢いよくに飛びついた。
その腕は震えていて、肩に顔を埋めると同時に、嗚咽のような声が漏れ聞こえてくる。

「ばか…っ、本当に、…本当に心配したんだからね……っ! もう、会えないかと思って……っ、よかったぁ……っ!!」

「……美咲ちゃん……。ごめんね、心配かけて……」

美咲の温もりと、流れる涙の熱さ。
地下室で一人、絶望の中にいた時には決して得られなかった人の優しさに触れ、の目にも熱いものがこみ上げてきた。

「ジーニストさんから、連絡もらってたの……。救助されたって、今は安全な場所にいるって……っ。でも、自分の目で見るまで信じられなくて……っ」

美咲は顔を上げると、涙でぐしゃぐしゃの顔で、の肩を何度もさすった。


「本当に、よかった……。よく頑張ったね、…!!」

「……私、……勝己くんに、助けてもらったの。美咲ちゃんが、ずっとあたしのことを気にかけて、ヒーローに伝えてくれたから……。ありがとう」

「何言ってんの、そんなの当然だよ! 親友なんだから!」


は、自分を案じ続けてくれた親友を力いっぱい抱きしめ返した。
昨夜、爆豪の腕の中で感じた安心感とはまた違う、日常が戻ってきたことを実感させる確かな手応え。


「……また学校に来れて嬉しい。光己さんも、勝己くんも、みんな待っててくれたから……。私、負けないよ」

「……うん、……うん! ゆっくりでいいから、一緒に頑張ろう?」


周囲のクラスメイトたちも、遠巻きながら「おかえり」「よかったな」と温かい声をかけ始める。
一ヶ月という地獄のような空白は、すぐには埋まらないかもしれない。
けれど、彼女の心は、爆豪の愛と、友人たちの優しさによって、着実に再生の一歩を踏み出していた。


/ 307ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp