第10章 欲しがる者と与えるモノ
「……大丈夫ですよ、天喰さん。……謝らないで」
「でも、……おれは、君を助ける立場なのに、……自分の欲望を、……っ」
「……ううん。天喰さんの『熱』、すごく温かかった。……私、これがないと……もう、ダメみたい……」
そう言って微笑む彼女の瞳は、どこか遠くを見ているようで、それでいて抗いがたい色香を湛えていた。
その「大丈夫」という言葉は、天喰を救うと同時に、彼を二度と戻れない泥沼へと引きずり込む呪文でもあった。
「……環、もうええんや。俺らも同罪やからな」
「そうだよ……これからは俺たち三人で、彼女を『支えて』いこう」
ファットとミリオの言葉に、天喰は涙を浮かべながらも、再び硬くなり始めた自身の肉体を、彼女の熱いナカへと沈め直した。
こうして、三人との短くて、濃密な入院生活が始まった。
「……俺らそろそろ検査の時間や。……一旦、任せてもええか?」
「……わかった」
ファットとミリオが、どこか後ろ髪を引かれるような表情で病室を後にした。
残されたのは、先ほど初めての情事を終えたばかりの天喰と、彼の上に跨ったままの。
静まり返った部屋に、二人の重い吐息だけが溶けていく。
天喰はまだ自分のしたことに怯えていたが、目の前でゆさゆさと揺れる白く、はち切れんばかりのの胸から目が離せなかった。
「……天喰さん、……まだ、怖いですか?」
は誘うように天喰の首に腕を回し、自ら腰をゆっくりと動かし始めた。
その動きに合わせて、先端から甘いミルクがひと雫、天喰の胸元にこぼれ落ちる。
「あ……。これ、が……」
天喰は吸い寄せられるように、その豊かな膨らみに顔を埋めた。
初めて口に含む、のミルク。
それはこれまでの人生で味わった何よりも濃厚で、暴力的なまでに甘かった。
「……っ、美味しい……なんて、レベルじゃない、……っ!」
その瞬間、天喰の個性が暴走した。
昼食に食べたタコの成分が、彼の肉体を変異させる。
「えっ……天喰、さん……っ!?」