第10章 欲しがる者と与えるモノ
プロヒーローとして、ファットガムはその状況を瞬時に理解した。
肉体的な傷は治せても、神経に刻まれた「疼き」まではすぐには消えない。
彼女は今、あんなに憎んでいたはずの刺激を身体が欲してしまっているという、最悪の辱めに直面しているのだ。
「……堪忍な。一人にするわけにはいかん」
ファットは大きな手で、震える彼女の肩を包み込むように押さえた。
「は、なして……っ、汚い、私は、もう……っ!!」
「汚ないことあるか! 全部、あいつらが悪いんや。君は一生懸命戦って、耐えてきたんやろ? 身体が言うこと聞かんのは、君のせいちゃう。……全部、薬と機械のせいや」
ファットの温かい手の感触さえも、過敏になった今の彼女には毒となって襲いかかる。
「……しんどいなぁ。辛いなぁ。……でもな、絶対に独りにはさせへん。俺も、君の友達も、みんな君の味方や」
「……っ、ぅ……かつ、き、くん……、いずく、くん……たすけて……っ」
涙が溢れ、は意識が混濁する中で幼馴染たちの名前を呼び続けた。
ファットは彼女が落ち着くまで、その大きな手で背中をさすり続け、夜が明けるのを待ったが、甘く濃厚な香りに支配され、それは一変した。
「……すんません、ファットさん」
掠れた声でそう呟くやいなや、はファットに縋りつき、その唇を奪った。
一週間、男たちに蹂躙され、無理やり「悦び」を叩き込まれ続けた身体は、もはや正常な判断力を失っている。
ナカの疼きと、パンパンに張った胸の痛みを鎮めるには、目の前の「熱」に頼るしかなかった。
「っ!? ちゃん、何して――ッ!」
驚き固まるファットの抵抗を無視し、彼女の手は迷いなく彼のズボンへと伸びた。
震える指先で熱を露わにすると、深く舌を絡めながら、手慣れた仕草でそこを扱き始める。
「やめ、……っ、これはいかん……! 君は混乱しとるだけや!」
鋼の理性で彼女を剥がそうとするファット。
だが、眼前に晒された彼女の顔は、涙と情欲でぐちゃぐちゃになり、その病院着の隙間からは、絶え間なく溢れ出す極上のミルクが甘い匂いを放っている。