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その極上ミルクは誰のもの? 【ヒロアカ R18】

第10章 欲しがる者と与えるモノ


深夜の雄英高校、生徒寮『ハイライツ』

事情聴取やらで深夜に戻った緑谷達を待っていたのは、ニュースで事件を知り、不安な顔をしたクラスメイトたちの顔だった。


「お前ら!無事だったか!?」


詰め寄る仲間たちに、緑谷は疲れ切った顔で、けれど精一杯の誠実さを込めて頭を下げた。


「みんな、心配かけてごめん。……僕は大丈夫だよ。でも、詳しいことはまだ話せないんだ……プロの方からも口止めされていて。本当にごめん」


なんとかクラスメイトたちをなだめ、自室へ戻るふりをして、緑谷は視線で爆豪と轟を促した。
三人は無言のまま、人気のない非常階段の踊り場まで移動する。


「……おい、デク。てめぇ、何を知ってやがる。あいつはどこだ」


爆豪が低い声で詰め寄る。
轟もまた、静かながらも圧のある眼差しを緑谷に向けた。


「緑谷、隠さなくていい。……はどうなった」


緑谷は二人を見据え、震える声を抑えて口を開いた。


「……見つけたんだ。死穢八斎會の本拠地で……今は救出されて病院に搬送されてるよ」

「っ……! 無事なんだな!?」

「病院か……。場所を教えろ、今すぐ行くぞ」


轟が踵を返そうとしたが、緑谷がそれを強い言葉で制した。


「待って、轟くん! 行っちゃダメだ!」

「……あァ? 何でだよ。見つけたんならさっさとツラ拝みに行かせろや!」


爆豪の掌から火花が散る。
しかし、緑谷の表情は暗く沈んでいた。


「相澤先生から、厳しく言われてるんだ……。病院へ行くことは、ヒーローとしても生徒としても、禁止だって……もし命令を破れば、即刻除籍も辞さないって、それくらい強い口調だった」


「除籍だと……?」


轟が足を止める。


「事情が事情なんだ。警察とヒーローが厳重に管理していて、今は完全な面会謝絶。……僕も、相澤先生の計らいで少し会えただけなんだけど……」


緑谷は、病室の光景を思い出し、唇を噛んだ。


「……今の彼女は、僕たちが知ってるちゃんじゃないんだ。心も身体も、あの治崎に……グチャグチャにされて……。デリケートな状態なんだよ。今僕たちが行っても、彼女をさらに追い詰めるだけだ……って」

「…… クソが……あいつに何しやがった、あのクソヴィラン……ッ!!」


爆豪が壁を殴りつけ、轟は拳を握りしめた。




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