第8章 初めての寮生活
「……余計な詮索をしてんじゃねぇよ。こいつは……ただでさえ頭ん中お花畑なんだ。変なこと吹き込んで惑わすんじゃねぇぞ」
爆豪は女子たちを鋭く睨みつけ、それ以上彼女のプライベートを暴こうとするなと釘を刺した。
その威圧感に、女子たちは「やっぱりね」と顔を見合わせた。
「はいはい、わかったよ! 」
女子たちがクスクスと笑いながらも少し距離を置くと、爆豪は彼女の頭にポンとぶっきらぼうに手を置いた。
「……勝己くん、……みんなに怖がられちゃうよ……っ」
「……っせぇ。……喋り足りねぇなら、そのまま続けていろ。俺は部屋に戻るぞ」
意外にも、爆豪はそれ以上彼女を連れ去ろうとはせず、彼女が友人たちと過ごす時間を邪魔しなかった。
ただ、去り際に彼女の耳元にだけ届く低い声で囁いた。
「……後で、部屋に行く。……さっきの続き、たっぷり聞かせてもらうからな」
その言葉に、の身体は一瞬で熱くなり、小さく頷くことしかできなかったのだった。
宣言通り、その夜の爆豪はいつも以上に執拗に、そして深い愛を持ってを抱き潰した。
嵐のような情事が過ぎ去り、静まり返った暗い部屋。
爆豪は背後からを力強く抱きしめ、自分の腕の中に閉じ込めるようにして横たわっていた。
「……おい」
爆豪の低く、少し掠れた声が耳元を震わせた。
は彼の腕の中で、心地よい疲労感に包まれながら身を寄せる。
「……ん、……なに、勝己くん……?」
「……外、もう怖くねぇのか。廊下歩く時、前みたいに震えてねぇだろ、テメェ」
その問いに、は少しだけ考えるようにして、彼の逞しい腕に自分の手を重ねた。
「……うん。みんながいるし……女子のみんな、いい子たちばかりだから。大丈夫だよ」
「……そうかよ」
爆豪の腕に、少しだけ力がこもる。
安堵したような、けれど少しだけ寂しそうな、複雑な吐息が彼女の首筋にかかった。
「……ならいい。……寝ろ」
その夜、爆豪は彼女を宝物のように胸に抱いたまま、穏やかな眠りについた。