第8章 初めての寮生活
あの日の一悶着以来、寮内での三人の関係は奇妙な均衡を保っていた。
爆豪の過保護はますます苛烈になり、彼はを「外部の視線」から徹底的に隔離した。
食事は彼が運び、入浴は女子たちが使い終わった深夜。
自室の外へ出ることを極力禁じられた彼女にとって、部屋は安全で淫らな「檻」となっていた。
仮免試験に向けた特訓で連日疲れ果てているはずのヒーロー候補生たちは、夜な夜な彼女の部屋で、それぞれの方法で彼女を「救済」し続けていた。
夏の夜の熱気が、防音の行き届いた部屋に籠っている。
爆豪が訓練で席を外している合間を縫って、緑谷が彼女の部屋を訪れていた。
「……今日はね、新しい必殺技の練習をしたんだ。脚をメインに使う、シュートスタイル。……いつか、ちゃんに一番に見せてあげたいな」
「……ふふ、かっこいいね、出久くん……っ、あ……ん……」
訓練の話を楽しく聞いている最中にも、彼女の身体は無慈悲に熱を帯びる。
緑谷の真っ直ぐな言葉が心の安らぎと共に、彼女の胸の先端をツンと疼かせた。
「……出久、くん……っ。また、あつくなっちゃった……。……お願いしてもいいかな?」
「……うん。……僕が、楽にしてあげるからね」
緑谷は優しく彼女を抱き寄せると、丁寧に、慈しむように彼女の「疼き」を処理した。
爆豪にはない穏やかなリズム。
彼は彼女が満足するまで何度も寄り添い、彼女が落ち着いたのを見届けてから、名残惜しそうに部屋を後にした。
緑谷が去って数十分後。
荒々しい足音と共に、部屋のドアが回された。
戻ってきたのは、全身から硝煙の匂いを漂わせた爆豪だった。
「……おい。……あのクソナード、さっきまでここにいやがったな」
爆豪は鼻先をぴくつかせ、部屋に漂う緑谷の匂いと、微かに混ざる情事の残り香を瞬時に嗅ぎ取った。
「……勝己、くん……おかえり……っ。あ、の……身体が、どうしても……っ」
「黙れ。……さっさと脱げ。洗ってやる」